風味で飽きを防ぐテクニック(クイズ!「この野菜スープを美味しくせよ!」)

今日のクイズは、私が開催している料理教室アメイジングフレンチの、実際のワンシーンからの出題です。

私の4ヶ月コースレッスンでは、出汁(フォン)をイチから取るレッスンをやっています。そのレッスン後にメンバーの一人が「学んだ鶏ガラ出汁を使った野菜スープを作りました!」とのこと。

おお、素晴らしいですね!
どれどれ…。と、みんなで試食をしたところ…

それなりに美味しいのだけれど、なにか一つ物足りない…。食べ進めると飽きてくる感じ。家庭レベルなら十分に美味しいのですが、お店で出てきたら「ふーむ…」というレベルでした。

-問題-

野菜を四角い薄切りに切りそろえ、鶏の出汁で軽く煮込んだスープ。スープペイザンヌという立派なフレンチのスープです。

これをレストランで出しても遜色ないくらいの仕上がりにするには、どうすれば良いでしょうか?

【状況】
・使用している具材:タマネギ、人参、しいたけ、セロリ、自家製チキンブイヨン、塩、白胡椒
・塩気:飲みやすく調度良い
・野菜の煮え具合:程よい食感で調度良い
・味:タマネギの甘みが際立っており、少し甘ったるく感じる。最初は美味しいんだけど、後半は飽きてしまう感じ。
・コク:旨味はスープとしては十分にある

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【選択肢】
①塩をひとつまみ加える
②ビネガーを数滴入れる
③ハーブの千切りを入れる
④タマネギの量を減らして作る
⑤熱湯をほんの少し加える
⑥何もせず冷蔵庫に入れ、祈る
⑦とりあえずアンパンチ!

さあ、どれを選ぶ!?

正解は、③の「ハーブの千切りを入れる」でした!

(^O^)/ できましたか~?

では、他の答えはなぜ違うのか、1つずつ見て行きましょう~♪

①「塩をひとつまみ」じゃ、いけないの?

塩だと思った人は、けっこう料理上手な方かもしれませんね!

確かに、なにか物足りない時には、塩を少し入れてあげると、グッと味が良くなることがあります。経験的にこれを知っているのでそう思ったのかもしれません。

しかし、それで味が良くなるのは、あくまで塩が足りていなかった場合のみ。今回のスープの塩加減は、とても調度よい状態でした。

適正な量の塩は、素材の旨味や香り、甘みなどを最大限に引き出し、美味しくしてくれます

しかし、適正量を少しでも超えると、一気に旨味や香り甘みなどが消え去り、塩気ばかりを強く感じるようになって、味のバランスを壊してしまいます。

詳しくはこちらをどーぞ。
塩で素材を活かそうとして、逆に殺していませんか?

なので、今回のケースではNGです。

②「ビネガーを数滴入れる」は、違うの?

この答えに辿り着いた人は、このブログの読者さんですかね~?(笑)
実におしいっ!
考え方はバッチリ合ってます。

どういうことかというと、甘ったるく感じる料理には、辛味や酸味を加えてあげると、甘ったるさが落ち着くという法則があるんですね。

詳しくはこちらをどーぞ。
強すぎない!絶妙な味の作り方

確かに今回の甘みも、酸を入れてあげれば落ち着かせることができるでしょう。
ですが、同時にその素材の香りも入りますので、ビネガーの香りがこの野菜のスープに合うかどうかというところがポイントになります。

香りには相性があります。
素材同士の香りの相性が良い組み合わせを、考えてあげたほうがいいですね。

ですので、ビネガーはダメではないけど、できれば避けたい選択肢でした。

④タマネギの量を減らせばいいんじゃないの?

これも間違いではありません。確かにタマネギを減らせば、甘ったるさは緩和されるでしょう。でも同時に旨みたっぷりな「良さ」までスポイルされる可能性があります。タマネギから出た旨味がスープの旨味の根幹を支えているからですね。

ヒントを言うと、実はこのスープの問題点の本質は、「甘みが多すぎること」ではないんです。これが今回のクイズの面白いところなんですね~♪

⑤の熱湯はどうなのよ?

これはやらない方がいいでしょうね。せっかく旨みたっぷりに作られたスープが水で薄まってしまい、物足りなくなってしまいますね。

甘ったるさが収まる頃には、旨味不足になってしまうでしょう。これをするくらいなら、タマネギの量を減らした方がいいと思います。

⑥何もせず冷蔵庫に入れ、祈ってどうする?

これを選択した人はいるでしょうか?(笑)
アハハハ的な答えですが、でもこれも実は立派な料理の手法の一つなんですよ。

要は「寝かせる」ってヤツですね。

煮込み料理なんかは、作ってすぐよりもしばらく寝かせてあげた方が、酸味や辛味など刺激的な尖った味や、突出した香りなどが落ち着き、熟成が進むことによって旨味が増え、美味しくなるという特徴があります。

しかし、こうしたスープなどは寝かせても美味しくなりません。むしろ出来たてが一番香りが良くて美味しく、時間が経つほど美味しい香りが抜けて、味気なくなっていきます。

なので、今回は逆効果ですね。

⑦とりあえずアンパンチ!?

うひょ~!
やめてぇ~~!!

正解の③「ハーブの千切りを入れる」

では、なぜこれが正解なのでしょう?
これは先ほど触れた、問題の本質は「甘ったるさ」ではないということが理由になります。

実は本当の問題は、料理が「シンプルすぎる」ということだったんです。

スープに使われている素材をよく見てみると、
・鶏ガラスープ
・香味野菜(タマネギ、人参、セロリ)
・しいたけ

これだけですね。
香味野菜、しいたけというのは、そもそも鶏ガラスープを取る時にも入れるような素材です。ということは、ほとんど鶏ガラスープ以外の素材が入っていない料理ということになります。

料理はシンプルであればあるほど、素材感が引き立つという法則があります。

たとえば、野菜などを一切入れず、豚の骨と水だけで豚骨スープを作ったら、とんでもなく豚臭いスープが出来上がるのは容易に想像できますよね?

普通は豚だけではなく、様々な香りのする野菜を重ねて豚の臭みを抑えながら、旨味も重ねて複雑な味を作っていくわけです。

今回の野菜のスープも、材料がシンプルがゆえに、タマネギの素材感が全面に出てしまっている状態だったんですね!

これを落ち着かせるために、複雑な香りのするハーブ類を少しスープに散らし、時々食べさせることで、タマネギから意識をそらして、前に出すぎていたタマネギ感を感じにくくする事ができます。タマネギの旨味を減らすこと無く、存在感だけを後ろに下げることが出来るんです。

さらに同時に、シンプルが故にスープを食べ進めると味に飽きてしまうという問題も防ぐことが出来ます。どこを食べても同じ味・香りよりも、時々違う香りや味が入ってくることで、アクセントを付け、飽きを防ぐテクニックです。箸休め的な考え方ですね。

こちらの記事も参考にどーぞ
素材感を操るテクニック(クイズ!「この炊き込みご飯を美味しくせよ!」)

(*^^*)

いかがでしたか?
あまりしたことのない考え方でしたか?

私の料理レッスンでは、いつもこんな考え方や法則を使って料理を考えていきます。最初は慣れない考え方でも、やっているうちに慣れてきて、いつの間にか使いこなせるようになっていきます。

料理の正しい考え方が身につくと、料理はどんどん楽に、そして楽しくなっていきますよ~♪

料理の法則とは!?

料理を美味しく作るには、ちゃんと「法則」があります。プロに何を作らせても美味しく作るのは、その「法則」を知っているから。決して、美味しいレシピを知っているからではありません。

美味しそうなレシピに頼るのは、もうやめませんか?

レシピに頼っているうちは、美味しい料理は作れません。ある一定以上は、まずムリです。なぜなら、レシピには、一番大切なことが書いていないからです。

たとえばレシピに、
「玉ねぎが透きとおるまで炒める」って書いてあったら、どこまで炒めますか??
「肉に色がつくまで焼く」って書いてあったら、どこまで焼きますか??

これって、作る人によって違ってしまったりしていませんか?

でもこれらには「ここまで」というきちんとした正解があるんです。ここを間違えれば、どんなに優れたレシピも、美味しくはなりません。

しかもこれらの正解は、レシピをいくら眺めても、どこにも書いていません。それは、料理をする上での大前提だからです。

にもかかわらず、これらをきちんと教えているところがほとんど無いのが現状。ですので、アメイジングフレンチのレッスンでは、これらのレシピに決して書かれることのない「料理の法則」を教えています。

お渡ししたレシピを作れるようになるためだけの講座では、決してありません。これから作るすべての料理に応用できる、一生モノのノウハウをお伝えします。

レッスンの詳細は、下のボタンをクリックするとご覧になれます。

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