料理ってムズカシイ!?(修行時代のエピソード)

30歳を過ぎて突然、料理の世界へGO!

世の中には、「血迷う」って言葉があると思います。辞書で調べてみると、

ち‐まよ・う〔‐まよふ〕【血迷う】

のぼせ上がって正常な判断力を失う。(デジタル大辞泉)

ということだそうです。

はい、まさに私のことですねwwwwwwwwww

20代は普通にサラリーマン生活をしていた私は、色々いろいろあって、サラリーマンを辞める決意をしました(笑)

そうだ。
好きなことをしよう。

そんな想いを胸に、何も考えずにプロの飲食の世界に飛び込んでいきました。

本当によく聞かれます。

Q「料理好きだったんですね!」

私「いえ。そういうわけじゃないんですw」

Q「昔から料理やっていたんですか?」

私「いえ。全く。包丁すらまともに握ったことありませんでしたw」

Q「????? じゃ、じゃあ…なんで?」

私「なんででしょうねw(爆)」

好きなことをしたかった!

実は、やりたかったのは、飲食店の経営の方だったんです。

大好きだったのは料理の食べ歩きの方で、自分が普段から誰に何を言われずとも自然とやっていることって何だろう?と考えていたら、それが食べ歩きだったんです。

いろんなお店に通ったことで、いいお店と普通のお店の違いを知っていたつもりでした。(←実際には大した事ないw)それなら料理人とサービスマンを雇ってお店を作れば、きっといいお店が出来るだろうと。(←実に安易w)

手始めに、まずは現場の勉強のために、キッチンとサービスを1年ずつぐらいやってオペレーションぐらい学んでおこう。そんでもってお金貯めながらお店のコンセプトを練り上げて、開業しよう。なんてそんなヌルい考えだったんです。

で、まずはキッチンに♪と思い、求人広告を眺め始めました。ところが、たまたま採用されたお店の料理が抜群に美味しかったことで、その後の方向性が大幅に変わってしまったんです!

自分で作れるようになりたくなっちゃったんですねw

こんな料理がもしも自分でも作れるようになったら…。作れる人を探して採用するのもいいけど、自分でできた方がいざという時に安心だよね…。美味しい物を見極める自信はあるんだから、腕さえあれば…。腕さえ…。腕、腕、うーん…いけるかも!?

まったく不思議なんですが、一切料理経験がないにも関わらず、プロとタメ張れる料理が作れるようになれる気がしちゃったんです。ハイ。

そこから長い、私の料理の修業が始まりました。\(^o^)/オワタ

ひたすら不味かった、私の料理(笑)

修業のスタートは、今考えると本当に悲惨でしたww

なんせ、まともに包丁すら使えないんですから。今でも覚えていますが、キッチンに入ったくせに、「包丁使う仕事がきたらどうしよう…」とかビビっていたんですからねー!まったくけしからんです!

(案の定、初めて「これ薄切りに切っておいて」と頼まれて切った玉ねぎは、「こんなの使えねーよ!!」とか言われて、ゴミ箱に棄てられたのは内緒ですw)

そして、とにかく私の料理は美味しくありませんでした。。。今考えれば、笑ってしまうくらい的外れなことをやっていたと思います。

あまりにも思ったとおりの味にすることができないので、まずは完璧にレシピを再現することから始めました。1gも狂わないように全ての材料を計って、レシピに記載されている時間も1分と違わないように正確に調理しました。

そして、「適量」と「少々」につまづいた(笑)

何を基準にして入れたらいいのか検討もつかず、カンを頼りに材料に加えるしかありませんでした。当然ですが、できあがったものは…

うげ〜…。(違うんだ〜、違うんだ〜(T_T))

あまりにも悔しくて、毎日のように夜仕事から帰ってから、自宅のキッチンで夜な夜な何かを作っていました。下手すりゃ毎日同じもの作って違いを比べてみたり、玉ねぎが切れるようになりたくて、ケースで買って切る練習から始めました。(包丁が使えないので、洗い物と芋の皮むきが私のメインの仕事でしたw)

そんなひどい状況から半年経った頃でしょうか。数はモノを言うというべきか、レシピを見ながらなら、それなりの物が作れるようにはなってきました。

ただ、レシピがなかなか覚えられなかった…。ついこの間やったレシピをすぐに忘れてしまうのです。

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初期の私の料理。ひえ~ハズカシイィィ!!

立ちはだかる料理の壁

いちいち本を開かなければ何も作れない。そして適量と少々以外は分量を計らなければいけない。あっという間に時間が過ぎていく。

「あの時計は、針が進むのが速いんじゃないだろうか??」などと思ってみましたが、逆に、自分がスローなだけだという事に気がつくのには、全く時間がかかりませんでしたw(ヒャッハー!)

そして、何か料理を作るときには、常にレシピが必要でした。ちょっとした応用が全く効かなかったのです。いろいろな料理を覚えるために、レシピ本を次々と買いあさり、いつしか本棚は全て料理本で埋め尽くされていきました。そして、代わりに財布の中身がスカスカになっていきましたww

そんな中、同じ料理なのにレシピが違うという状況に、しばしば遭遇しました。

分量が多少違ったり、材料の種類が異なるくらいならまだ分かります。でも、煮込む時間や、オーブンで何℃で何分といった加熱する時間や温度までがレシピによって違うのには戸惑いました。

同じ料理なのに下手をすれば、あっちの本には30分煮込みますと書いてあるのに、こっちの本は2時間煮込みますといった具合。あまりのギャップに何を信用していいか分からず、ひと通り試してみるしかありませんでした。

レシピに振り回されるという状態ですねw

その結果、どっちの方が美味しかったというレシピの優劣は分かったのですが、なぜそんなことが事態になっているのか、その原因までは結局分かりませんでした。

ブレイクスルー

やっぱりここでも数はモノを言うというべきか、次第に共通することも見えてきました。料理名やソースの名前は違うのに、工程がほぼ同じだったり、材料が違うだけでやっていることは全く同じだったりすることに気がついてきたのです。

そうか。料理にはルールがあるのか。こうすればこうなるという法則性があって、各レシピはその法則性にのっとって、基本形は大きく崩すことなく、細部をアレンジしているだけなんじゃないかと。

ふむ。考えてみれば料理とは、最終まで突き詰めると、化学反応でしかないはず!料理で起こる科学的な現象の根拠や理屈を知れば、問題は解決するかもしれない!!

しかし、料理の理論が書いてあるような本なんてあるんだろうか?
ねえ?グーグル先生??

うわ!あるあるw

目につくだけの料理理論関係の本をポチっとすると、次の日にはやってきました。
(Amazonってすごいww)

ひと通り目を通してみる。するとそこには、これまでに見えてきていなかったレシピの違いの理由や、逆に共通項、そして昔ながらのやり方の間違いなどが書かれていました。

おお!これは凄い〜!

この辺から、思考は極端に振れ始めますw

ということは、料理なんて全部、科学的な理論で説明がつくんじゃないの?それが分かってしまえばベストな調理法はひとつに絞られるんじゃなかろうか!?凄い、凄いぞ〜!

な〜んて思った矢先に、こんな記述もありました。
「セージというハーブには、約400種類の香り成分が含まれます」

…マジか…。

じゃあこの鶏ガラスープを取るのに、そのハーブとタイムとパセリを鍋に入れたら、科学的にはどうなっちゃうんですかね…?それで出来たスープを、玉ねぎをバターで炒めてワインを煮詰めたところに入れてソースにしたら…。

チーン。。。

はい。科学だけではムリですね!あまりにも複雑すぎ〜ww
当然ですね。自然現象のうち、科学で説明できていることの方が少ないわけですから。

結局、解決できなかった疑問は先輩料理人に、なぜそうをするのか聞いて回ることにしました。幸いにも私の周りの料理人は教えてくれる人が多かったと、各人の知識量がハンパなかったのです。少しずつ意見が違うものの、各々が経験の中から独自の見解を教えてくれました。

これが実に役に立ったんですね!すると、これまで自分の中にバラバラに存在していた料理知識のパズルが一枚に繋がっていく感覚がハッキリとあったのです。

ってことは、この料理でこういうやり方をするなら、こっちの料理でも同じ考えが通じるんじゃないの?とか、こっちとこっちの順番を入れ替えても大丈夫なんじゃない?とか、このレシピ美味しくなさそうだから、この辺をちょっといじっちゃえとか、応用や修正が効くようになっていったのです。

それ以降、私はレシピに頼ることはなくなりました。そして料理の質が明らかに変化していったのです。

「レシピは目安でしか無い。目の前の食材と会話して、その時にできる最高の状態に仕上げる。それが料理人だ」

と、先輩料理人に言われたことの意味がようやく分かった瞬間でした。

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目指す先

好きなことを仕事にして生きていきたい!

そんな想いを秘めていながら実際は、生活のために本当にやりたいこととは違うことを仕事にし、多くの時間を費やしている人がとても多いと感じています。それ自体は悪いことではないし、大切なことだと思います。

しかし人は本来、大好きなことに対して、最大の能力を発揮できるとも思います。

大好きなことなら、いくらでも頑張れるし、打ち込めるし、時間が経つのも忘れてしまいます。人に何も言われずとも自然と工夫するし、アイディアは湧くし、チャレンジしたくなるし、失敗を恐れるよりもやってみたいという興味の方が勝ってしまいます。それが好きではない人から見たら、信じられない程の努力が当たり前のようにできてしまうし、それが楽しくて仕方ないはずです。

この「人の好き嫌い」、それこそが人の才能なのだろうと思います。

だったら、そんな才能溢れる分野で活躍できる人を世の中に、もっともっとたくさん増やせないだろうか?料理という分野なら、私の経験が役に立つのではないか!?そんな想いから、このアメイジングフレンチ(現シェフクリエイト)の計画をスタートしました。

(実は、お店で働く間に分かっちゃったんです。私は本当は料理を作ることよりも「人に教えること」のほうがずっと好きな事なんだということが。)

私自身、好きなことを仕事にしようとした時には、四苦八苦しました。「好きなことを仕事にすると、嫌いになるからそんなことしないほうが良い」なんて意見も貰いました。

けれどもやってみて、分かったことがあります。

好きなことを仕事にして本当によかった!!!
そんな気持ちに溢れる人が、一人でも多くなって欲しい!!!

本当にそう思いました。

料理から人生を変えていく。
大好きなことを仕事にして生きていく。

そんなワクワクに溢れる人が、世界に一人でも多くなるようにと願いながら、夢や志を抱えた、料理を愛する人を、これからもサポートし続けます。

 

2016年11月 日吉 瑞己

 

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