塩の適量は、実は決まっている!?塩で変わる3つの味と分量の決め方

塩の量は難しい!?

さて、料理も終盤。
あとは塩味を決めて、完成なんです〜ぅ♪

でも料理は、塩が難しい…
前回は、多すぎたし。
その前は、少なすぎたし。

こ、今度こそ…
だ、大丈夫かな!?

これくらい?
うん、もうちょい?
いや、まだいけるか?
おお?よく分からなくなってきた!
ま、まあ、こんなもんかな…?

んー、まあいいや。
食べましょ食べましょ。

…はいー、薄かったぁぁ〜〜(涙)
あああっもうわからああぁんん〜〜(泣)

はいはい。皆さん悩みますよねー。
料理でぶつかる壁の中でも、最もメジャーなやつですね!
今日はこの塩問題の攻略法をお伝えしましょう。

みんな悩む塩の量!その適量とは?

そもそも、どのくらいの塩を料理に入れると美味しくなるかという塩の適量は、実は明確に決まっています。なんなら、計算で出せちゃったりします。

塩の適量は、料理の重さに対する塩分量で決まります。つまり塩分濃度ですね。人間は、塩分濃度が0.9%前後の物を美味しく感じます。(いくつか例外はありますが)

塩の量(g) = 料理の重さ(g) × 0.9(%)

ですので例えば、100gのお肉があるとしたら、0.9gの塩を全体にまぶすと美味しく感じます。もし肉に塩をしたあとにフライパンなどで焼くのであれば、塩がフライパンなどに付着して流出してしまう分を計算して、1g(=1%)程度の塩をしておけば概ね大丈夫でしょう。

ホントですか!?そんなこと言ったって、塩の量には人それぞれ好みがあるし、薄味が好きな人もいれば濃い味が好きな人もいるでしょう!?という声が聞こえてきそうですね!(笑)

たしかにそう思うのは無理もありませんね。ですので今回は、その理由からお話していきましょう。

食べ物は、体にとって有益であれば美味しく感じる

まず、考えてみていただきたいのは、人間の味覚がなぜあるかということ。そんなこと考えたこと無いかも知れませんね(笑)でも人間に、美味しいとか不味いとか感じる事ができる能力が備わっているのには、理由があるのです。それは栄養を安全に効率よく摂取するためと考えられます。

ご存知かもしれませんが、人間の体にはそもそも塩分濃度があり、人類みな同じで0.85%で一定とされています。これが著しく狂うと生命の危機となります。特に塩分の過剰摂取は即死レベルの危険な行為となりますし、逆に塩分が少なくなりすぎても全身に不調をきたしてしまいます。

ですので、この重要な塩分濃度が食事をするたびに狂ってしまないように、人間には食べ物が体の塩分濃度と近いかどうかを判別する力が備わっていると考えられます。それが味覚です。塩分濃度が高すぎるモノは塩辛く、少なすぎるモノは物足りなく感じるようにして、塩分濃度が狂った物は、自然と食べ続けられなくなるようにできているというわけですね。逆に言うと、美味しく感じる場合には、体にとってちょうどいい塩分濃度であるということです。

人によって大差ないよ。美味しいと思う塩の量!

もう一つ言えることは、この美味しいと思う塩の量は、人によって大して違わないということです。もちろん、人間の体内の塩分濃度が同じということも理由の一つではあるのですが、もう一つの理由は、料理人の経験則からも言えることです。

もし、適切な塩の量が人それぞれバラバラだとしたら、どうやって厨房にいる料理人は塩の量を調整するのでしょうか?今でこそオープンキッチンが増えてきて、お客様の顔を見ながら料理ができるシーンも増えてきましたが、普通は厨房から客席は見えず、誰が食べる料理なのかも分からずに料理しています。でも塩はちゃんとされた状態で料理は来るし、皆さんもお店に入るなり「今日は塩の量はどうしましょう?」なんて聞かれたことないですよね!?(笑)つまり料理には、誰が食べてもちょうどいいと感じる塩分濃度があるんです。料理人はその量を知っていて、いつも同じ分量の塩をしているんです。

そうはいっても薄味好きも、濃い味好きもいるぞ!?

たしかにそれも事実です。ですがこの好みでの振れ幅はそこまで大きくはなく、「どストライクではないけど、まあOK」という許容範囲に収まることがほとんどです。

事実、日頃の生活習慣や食事の習慣が、この好みの差を生むことがあります。例えばある夫婦がいて、お父さんは毎日汗びっしょりの現場仕事。塩分を汗とともに流出させて頑張った仕事帰りに食べたいラーメンを我慢して帰宅します。方やお母さんは、子供たちを学校に送り出して家事を済ませた後、韓流ドラマを見ながらせんべいをカジリつつ、夕飯の支度をする。そんな夫婦が一緒に食事をした時に、同じ塩分濃度の食事で良いでしょうか?お父さんの方が塩気が強い食事を好むのは無理もありませんね(笑)けれども、この二人のどちらもがドンピシャではないけど、悪くないと思う塩気が存在します。

他にも、食事と一緒に何を飲むのかという食事の習慣も、塩の好みの差を生みます。最たる例がお酒を飲む場合。お酒には塩分があまりありませんから、塩分的に考えるとガバガバ水を飲みながら食事するのに近いものがあります。当然口の中が薄まっていますから、ちょっと塩気の濃い料理が合うと言われるわけです。ですので、お酒を出すお店では、食事は1%くらいに塩分濃度を調整することが多いと思います。料理人は、カフェやランチなどのノンアルコールの食事とは、塩加減を変えているんです。

後はこの他にも、関西出身だと薄味に慣れているなどといった差はありますが、これはもう微々たる差です。そこにこだわる前に、誰にとっても適正な塩の量をまず調整できるように練習をしましょう。それ以上にこだわる意味が出るのは、その先の話ですから。

塩で変わる3つの味

塩の量が適正に近づくと、味の感じ方の3つの点に変化が起きてきます。それが「旨味・甘味・風味」です。料理に塩がゼロの状態がこれら3つの味の感じ方が最も弱く、塩分濃度が高まるに連れてこの3つの味の感じ方に変化が生まれます。味気なかった料理に旨味を感じ始めたり、ほんのりとした甘味を感じれるようになり、食材の香りが強くなった感じがあるはずです。そして塩が適正値になると3つの味の感じ方がMAXになり、その料理が持っている本来の味が感じ取れるようになります。

よく「塩が料理の味を引き出す」と言われますが、ここで誤解をしてはいけないのが、人間の感じ方に変化があるのであって、料理そのものには変化がないということです。例えば、塩に料理自体の味を変化させる力があるのであれば、甘味=糖ですから、料理の糖度が上がるはずです。旨味=アミノ酸ですから、料理のアミノ酸の数値が高くなるはずです。でも実際には、料理の塩分濃度が上がっても、それらの数値に変化は起こりません。あるのは、人間側の感じ方の変化だけ。つまり食べ物の塩分濃度が人間にとって適正になったことによって、本来料理が持っていた甘味や旨味が感じれるようになったということですね。

頑張って作った料理のポテンシャルを最大に引き出すために、料理の塩分濃度を適正値に合わせるというのが、正しい塩への理解だと思います。細かいようですが、間違えないように!

塩に料理の味そのものを変える力はありません。大事なことです。(ここを誤解すると、「この料理は旨味が足りないから、塩をして旨味を引き出そう」とか考えてしまいます。そもそも料理に入っていない旨味を増やすことなんて、塩にはできないですからね!本来の味が分かるようになるだけです。)

感覚で適正量を判断できるようにしよう!

ところで皆さんは、すでにその適正な塩の量をマスターしたプロであります。何か味覚的な障害などがなければ、完璧な塩の量を見極める能力はとっくに備わっています

どういうことかって?
なぜなら、料理を作る方はまだまだこれからでも、食べる方はプロです。毎日なにか食べてますよね?それが美味しいか美味しくないか分かりますよね?飲食店に入って人が作った料理を食べて、その料理の塩の量がちょうどいいかどうか分かりますよね?

はい。そういうことです。
皆さんはすでに塩マスターなのですよ
(^o^)ニッコニコ

料理を自分で作るときだけ、よく分からなくなっちゃってるだけなのです。自分の感覚に自信を持ってくださいね!必ず見分ける力はありますから。後はその味覚通りに塩を調整する練習をするだけで、塩でもう悩む必要はなくなります。

もう塩で悩まなくなる塩の仕方

では、塩で失敗しなくなるための塩の仕方ですが、スープ、ソース、煮込み、パスタ、炒め物など、塩をすべて混ぜて溶かし込むことができる料理であれば、3回くらいに分けて塩の量を調整し、ベストな塩の量を入れて美味しさのピークを目指して下さい。

  1. まずは適正だと思う量の80%くらい入れて、味見する
  2. 予想通り80%まで来たら90%を狙って入れて、味見する
  3. 90%まできたら、最後の100%まで入れて、味見する

プロの料理人を見てると、一回で塩をピタッと決めているように見えるかも知れませんが、いきなりそんなことはムリムリ。あれば毎日毎日同じ料理を何度も作るからできることで、料理人だって頻繁に作る料理じゃない場合には、数回に分けて味を決めていきます。入れすぎた塩はもう引けないですからね。入れ過ぎだけには注意して下さい。

かといって、3回以上の回数に分けるのもおすすめしません。「同じ味見は3度まで」と言われるのですが、同じ味を何度も味見すると4回目くらいから、口が慣れてきてよく分からなくなってきてしまうのです。もし3回で味が決まらなかったら、必ず一度水で口をゆすいで水を飲んでリセットして下さい。するとだいぶ感覚が戻ります。ただし水でリセットも何度もできるものでもなく、もしそれにも慣れてきてしまったら、15分くらい他の作業をして時間をあけて下さいね。

わざと入れすぎてみるのも大事!

そして、ベストだろうと思う塩を入れたら、わざと入れすぎてみて下さい。もちろん全体に混ぜずに、小皿に少量とってですよ。

入れすぎてみたら味を見てみてください。もしその方が美味しくなった場合は、足りなかったということです。美味しさのピークを捉えられていなかったということですね。逆にもし塩気が強まっただけで美味しさが落ちてしまった場合には、さっきのでちょうど良かったということです。

このわざと入れすぎてみるというのは、感覚を育てる上で大切な作業です。これを数回〜数十回繰り返せば、もういちいち入れすぎてみなくても、塩を追加したらどうなるか分かるようになるでしょう。こうなれば、しめたもの!塩を決める感覚は、十分身についたことになるでしょう。

料理は感覚だけでは難しい

料理は正直、感覚やイメージで語られることが多すぎると思います。情報が古かったり間違っていたりする事が多いのも事実です。私も料理の修行中には、過去どこかで見聞きした情報に、振り回されることが多々ありました。

ですのでこうした、料理をする上で不要な情報を削ぎ落とし、必要な情報をお伝えすることをブログやレッスンを通じて行っています。ブログではどうしても伝えきれない部分をレッスンでお見せしながら伝えています。さらなるレベルアップを考えている方は、ぜひレッスンにも一度来てみてくださいね!

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